鼻風邪が治らない原因は?
鼻風邪は、急性鼻炎とも呼ばれ鼻がむずむずしてくしゃみが出たり鼻汁が出たりします。
鼻汁が長い期間続くと、水溶性から膿性と変化し鼻がつまるといった症状が起こり、臭覚がにぶくなる、イライラしたり集中力が低下するといった悪影響が出てきます。
そもそも鼻風邪がどうして続いてしまうのか?
鼻風邪の原因と治療法についてご紹介します。
鼻粘膜のアレルギー疾患
アレルギーとは、ある特定のものに過敏に反応してしまうことです。
スギやヒノキ、ブタクサなどの花粉が原因で起こるものを花粉症と呼びますが、これは季節性と呼ばれ、ある一定の季節にだけ鼻水が止まらなかったり、鼻がつまって苦しい、くしゃみが出るといった症状が起こります。
ダニなどのハウスダストは通年性のもので1年を通して鼻水や鼻づまり、くしゃみの原因になります。
職業性では、製材所の材木、パンやケーキといった工場での小麦粉によるものやそば粉などもアレルギーとなります。
アレルギーを起こすと局所血管を刺激して鼻の粘膜が腫れてしまうため鼻づまりが起こったり、知覚神経の末端に刺激が起こり鼻水が生じたりします。
鼻風邪が長期にわたり続く場合はアレルギー性鼻炎を疑ってみましょう。
ウイルスや細菌による二次感染
鼻風邪は各種のウイルスが原因で起こりますが、多いのはライノウイルス、コロナウイルス、コクサッキーウイルス、RSウイルス、アデノウイルスなどがあげられます。
その他では細菌、マイコプラズマなどがあげられます。
空気感染や接触感染が主な感染源です。
ウイルスによる鼻風邪が長引いて、さらに細菌による二次感染を起こすと鼻づまりや膿性の鼻汁(黄色〜緑色)が出るといった症状があらわれ、後鼻漏といった鼻汁がのどにまわる症状があります。
このような症状が出た場合、鼻の周りにある鼻腔とつながる空洞に菌がまわり膿がたまる副鼻腔炎を疑います。
副鼻腔炎は蓄膿とも呼ばれ、膿性の鼻汁のほかに頭が全体的に重く感じられて頭痛、とくに前頭部と頬部の痛みを伴います。
ほこり、けむり、化学物質の影響
からだの防御機能によってほこりやけむり、化学物質を体内から排除しようと鼻水を出し浄化しようとがんばるため、鼻水がなかなか止まらないといった状態が続くことがあります。
鼻風邪の治療法
花粉症に対してはマスク着用、目や鼻を洗う、うがいによる予防が大切です。
ハウスダストでは室内や寝具をこまめに掃除すること、タバコのけむりや刺激性の排気ガスはなるべく嗅がないなどかあげられます。
アレルギーの治療では、抗アレルギー薬の内服、点鼻薬を使用します。
副鼻腔炎になると、病院で鼻汁の吸引除去や鼻洗浄、ネブライザーといった局所治療を受けます。
局所治療とともに粘液溶解液、抗菌薬などの内服剤を服用します。
点鼻薬の使い過ぎはかえって逆効果になることがあります。
二次感染を起こすとこじれて治療は長引きますから、病気の経過は1週間をめどにし、安静、保温、水分と栄養の補給、禁煙、禁酒といった一般療法にまず気をつけましょう。
ウイルスは乾燥を好み増殖をしますから、室内の湿度の調整にも気を配りましょう。
鼻はかんで出したほうが良いですが、強くかみ過ぎると、鼻に潜んでいた菌が耳にまわり中耳炎を起こすこともありますので気をつけて下さい。
まとめ
鼻風邪は疲労や栄養不足により、からだの抵抗力が衰えているときや呼吸器の防御機能が弱まっているときに、ウイルス、アレルギー性物質、外気温の急な変化などにより発病します。
悪化しないようにするためには、過労、飲酒を避けて睡眠を十分にとりましょう。